2015年12月27日日曜日

母校関東学院大学 ラグビー

母校と言っても大学の話。
しかし、親しみがあるのはラグビーのお陰。
在学中が楽しかったのはもちろんだが学校なんて卒業しちゃえば通過点。
いわば思い出の一コマだと思う。
それが、ラグビーを通して蘇った。
1990年といえば、卒業後15年経ってからだ。
ラグビー部が関東大学ラグビーリーグ戦グループで一部に昇格してから。
しかも、交流戦に初出場してからだった。
これがきっかけでラグビー観戦が楽しみな時間になった。
なかなか大東文化大学には勝てなかった時代だ。

これから強くなって大学選手権出場することに故内藤理事長との出会い。
実は、当時インターネットのウエブサイトを立ち上げていた。
公式ページもない時代だったが観戦しては情報を流していた。
それを見た内藤さんから電話を貰って大学とのつながりが始まった。
情報が欲しくて大学に電話をしたら住田氏を紹介いただき彼に会いに釜利谷図書館へ。
図書館の窓から、秋の夕日を浴びグランドで練習するラグビー部を見た。
内藤理事長から春口監督を紹介していただき情報を貰うことになった。

当時のラグビー部は組織的には稚拙で情報と言っても主務から話を聞く程度。
公式情報は全くなかった。
思ったより学校がサポートしているということがなかった。
学生の部活なんて全然、学校運営とは別というレベルだった。
一応、昔から野球はそれなりにサポートがあった。
在学時代、神奈川六大学時代は平和球場まで応援バスがあった。
これも学長が野球部顧問だったからだろう。

ラグビー部は内藤理事長と春口監督の二人の協力で伸びたと思う。
それが学内で色々な物議があったということらしい。
部活にそんな優遇を与えていいのかということだろう。
推薦入学の対象だったが、学費免除は公式的に現在もない。
奨学金などの斡旋で入学できた選手もいただろう。

東京の大きな大学ならば部活が学校の宣伝になることを周知しているからそりゃ盛大にサポートしている。
しかし、地方大学がそんなことが出来る時代でもなく、発想もなかったんだろう。
ただ、内藤理事長だけが発想していた。
それは後にラグビーを通してオックスフォード大学と学術提携で学生交流を始めることになる。
ラグビー部はどんどん強くなり、大学チャンピオンまで引き上がった。
これらの新聞報道などを考えると学校は多額の宣伝費をラグビー部が稼いだと思う。
そんなことも気付かないのが教職員の悲しさ。
学業は勉強することだと思っている狭い考えだ。
アメリカの大学などはほとんどスポーツが強いことは学業優秀ということだった。

ここで学生が大麻事件を起こす。
当然、春口監督は警察に出頭させて犯罪を認めさせたがこれがラグビー部にとって致命的なダメージになる。
一年間の試合停止。
これは学生にとって死を意味する。
一部の部員の不祥事をラグビー部が全体責任ということになる。
それが日本の教育界の考え方。
全体責任のような処置、もっと言えば学校法人自体が悪になる。
そして、凋落。

春口監督の辞任やら内藤理事長の定年などなど。
当然、そんなクラブに子弟を預ける親はあまりいないだろう。
3年で二部落ちする。
これは一年の試合停止期間があり、3年もすれば優秀な選手も卒業。
このタイムテーブルは実にリアル。

二部落ちして春口監督解任があり板井監督就任。
もともと板井監督は春口監督のもとでコーチだった。
その後、六浦高校でラグビー指導をしていた。
彼自身、卒業後、サントリーの選手として活躍し現役を終わっている。
板井監督になり、六浦高校からの入学者も増えてチームが変わった。
それはチャンピオン時代のように飛び抜けた選手ばかりではなく普通の選手達。
彼らが自分の出来るプレーを精一杯することでついに来季は一部になる。

全盛時代を見てきた者にすればなんとも貧弱に感じる。
チャンピオンになる前には一人二人のスーパースターがいた。
一部でまともな成績を収めるためには核の選手が必要だと思う。
確かにラグビーは15人でプレーするスポーツだが個人技の結果なのだ。
一人一人の技量が卓越した選手を中心にチーム力は倍増する。

これからはスーパースターを育てるチームにならなければ勝ち抜けない。
もちろん、そうなるには高校から優秀な選手が入ることが重要。
かつての一部時代と違うのは付属高校から選手が潤沢に入るようになった。
中学、高校、大学の一貫校としてラグビーが教育テーマになりつつある。
付属六浦中学、高校ともグランドは人工芝の立派なものだ。
ラグビー部は週末、大学の天然芝で大学生とともに練習できる環境。
これこそ理想的な教育だと思う。

ついに神奈川初の女子ラグビー部創設で新聞にも報道されている。
学校法人も腹を括ったなあ。と思う。
教育はあらゆる側面を持つもので偏差値だけで人間の価値が決まるわけではない。
偏差値の低いだろう私が言ってもどうってことないだろう。
しかし、そんな学校があってもいいと思う。
日本国中のラグビーが好きな子供たちが集まれば何かが出来る。
そんな気がする。
母校が目覚めたことに心からエールを送りたい。
学業と課外活動なんて両立しない。
青春は戻らないのだ。
思い切り青春してそれを思い出にもっと楽しい人生を送ればいい。

0 件のコメント:

コメントを投稿