2019年6月29日土曜日

鉄道模型 Southern Pacific鉄道の3気筒巨大蒸気機関車

鉄道模型は大学時代に伊勢佐木町にあった千代田ママストアが始まり。
チヨダママストアが横浜駅の相鉄駅ビルの2階に回転してその前を通っている時に惹かれる。
店先にレイアウトがあってヨーロッパ型がいつも走っていた。
よくもこんなに走るもんだとビックリした。
小学校時代の鉄道模型経験からは考えられないサイズと走行性能。
昔のOゲージは火花を出しながら高速運転で脱線していた。
そこで見たことから伊勢佐木町の篠原模型店でHOゲージに手を染める。
卒業間近にDM&IRの2-10-4、E-4だったがあまりの大きさに惹かれた。
Nickel Plate社に熊田貿易が輸出したテキサス。
この蒸気機関車を手に入れたのは3万円程度だったと記憶している。
それからペンシルバニア鉄道の2-8-0の小型機。
篠原模型店は結構、米国型があったのは地域柄、米兵が結構いたからだろう。
本店は本牧だから基地の前だったと思う。
鉄道模型趣味という雑誌を読み始めて色々な店の広告を見て米国型を漁った。
モデルレールローダーという米国雑誌にはかなり広告があるのに日本ではほとんどない。
つまり、輸出商品だったので国内での販売は限られていたということだ。
広告を見て模型店に行くとさっぱり商品はなかった。
あるのは日本型で米国型は一つ二つ程度。
今にして思うと1970年代はもう全盛期を過ぎていたようだ。
1972-3年に始めたのでほとんど無かったんだろう。
程なく、天賞堂でGNのF-8を見つける。
価格は忘れたが4-5万だっただろうか。
お金を工面してなんとか手に入れる。
そのグレーシャーパークカラーに驚き2-8-0の小さな車体に歓喜した。
同時に雑誌広告で百貨店の営業をしていた人物と知り合う。
彼の社宅にお邪魔すると数十台のアメリカ型が展示されていた。
懇願して初めてマレー式を手に入れる。
チェサピーク&オハイオのH-6はなんだか古くて纏まったスタイルの機関車だった。
PFM社がアトラス合同から仕入れたもので今でも所有しているだろう。
だろうというのは見ていないから箱に入ったままなのか。

新婚旅行でサンフランシスコからロスアンゼルスまで鉄道の旅をした。
ツアーなんで飛行機だったのをキャンセルしてアムトラックに乗った。
早朝に出て夜着く長旅で食堂車のランチが嬉しかった。
そこでその路線を走っていたデイライト特急に興味が湧いた。
こんな機関車が走っていたんだなあ。
ということでサザンパシフィック鉄道に興味が湧いた。
サンフランシスコではバートに乗りシステムに驚いた。
チケットは今のスイカみたいなデポジットで乗った分だけ払うようなシステムだった。
目的はバークレーのUCLAだったがバートも楽しかった。
初めてのSPロコはなんだっただろうか。
多分、デーライトを牽引していたGS-4だっただろう。
バルボア社にカツミ模型店が輸出した古いものでそれを塗装してもらった。
以来、SP専門に収集し始めた。
それ以降、アメリカの模型屋から直接購入を始めたことでSPを集めることができた。
そこで4-10-2という機関車も購入した。

今の愛車はホンダビート という3気筒エンジンの車なのだが、
この機関車が当時は3シリンターとは知らなかったが機関車の前方の様子が違う。
これもカツミ模型店がマクスグレー社に大量輸出したもの。
日本からの輸入をしていたブランドはほとんど西海岸にあった時代だ。
1963年わずか75ドルで売られた機関車だった。
マクスグレー社はOゲージも同時に発売していたのでこれもOゲージがあるはず。

3シリンダーとは両サイドのシリンダーの中央にもう一つシリンダーをつけている。
中央にある丸いものが第3シリンダーで前方にロッドがあり出力を両輪に伝えている。
この機構ってメインテナンスがかかるのでこの形式だけ採用されていた。
まあそれほど複雑ではないがその割に出力を得られなかったのかもしれない。

奥まっていてほとんど見えない部分だがこれは模型では動かない。
動いて欲しいと思うけどこれを動かすのは大変そうなので加工は諦めている。
他に韓国製があるのでそれは動くかもしれない。
かもしれないというのは実際に記憶にないってことでこんなところが動いても走っている時に覗き込まない限りわからない。
3気筒については全く知識がなかったということだ。
今になればそうなんだということで、収集当時はこの大きな古ぼけた機関車を手に入れて満足していた。
模型は色々な楽しみがある。
手に入れるまでが最も楽しい。
発注してから海を渡り通関するまでを想像しながら待つ。

最近また取り出しこうして3シリンダーの機構を見て凄いと思う。
これまで数十年知らなかったことがようやく理解した喜びだ。
次にボロ機関車だがペイントしたくなった。下回りは黒染めしてあるので上回りだけでも塗装してあげたいなあと計画する楽しみ。
これが第3シリンダーの動力を伝えるロッド

鉄道模型は永遠に楽しむことが出来る。
これは単なるコレクションではない。
絵画とか花びんなどを収集しても見るだけしか楽しみはない。
鉄道模型は見て、触って、いじくりまわして走らせるという永遠の楽しみ方があるのは極楽なのだ。

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