音楽友達

大学は別だが当時近所だった音楽仲間が遊びに来た。
目的は保険関係だったが色々な話で盛り上がった。
もちろん、病気の話も。
彼はほとんど病気もしないし入院もないそうだ。
それが一番ということで。
年をとって食が細くなったらしい。
私はほとんど変わらないのが悩みなのだが羨ましい。
痩せているし病気もなしはすこぶる羨ましい。
彼のお母さんが軽い脳梗塞で言葉が少し不自由だったとのこと。
まあ、わたしとて、時間が経てばそうなるかもしれない。

彼はマンションの管理人を仕事にしている。
仕事は見回りが主であとは書類作成などあるようだ。
奥さんが看護師さんなんで扶養家族だから収入が多すぎても困るとのこと。
まあ、暇つぶしみたいな仕事なんだろう。
そこへ中古のバイクで通っている。
ヤマハのアメリカンでナカナカかっこいい。

クルマはハイブリッドでプリウス。
２台目で主に奥さん専用車のようだ。
彼もクルマ好きだったけどほんと単車だもんね。
娘さんは軽自動車、鈴木ワゴンRのスティングレー中古。
なかなか勇ましい。
彼もプリウスより全然いいと言っていた。
悩みは彼と同棲しているけど結婚するって話はないところ。
今時は必要がなければ結婚しないらしい。
それぞれで好き勝手というか自分の部分を持っているということだろうか。
まあ、結婚=愛とかって方程式は今時ないだろう。
子供でも出来れば結婚なのかもしれない。

アルバイトで編曲もやっているようだ。
昔の曲ばかりなんでそれなりに聞き覚えもあるし金にもなる。
編曲というのは結構手間ひまかかるもの。
特にアプリに頼らずMIDIソフトで作成とのこと。
つまり打ち込みで譜面を起こす作業。
結構、才能もあるしいいバイトだと思う。
私などは昔の特定な音楽にしがみついていてその手はだめ。
彼は柔軟に言われた通りアレンジして音楽をやっている気分になっているのが羨ましくもある。

彼と持ち物の整理について話した。
彼は結構、処分している。
住まいがマンションになって入らないということがきっかけ。
そういうのいいなあ。
場所がなければどんどん処分できるのだ。
私などは脳梗塞になって初めて気づいた。
モノが溢れている。
なんとか処分したい。
それなりに価値はあると思うがそれより処分。
それそれのモノで遊んだんで十分元は取っている。
それを高くリセールしようなんて気もなくなった。
なんでも持っていってくれれば嬉しい。
今度はレコードを全て処分したいなあ。
彼に聞いたらもう、とっくに処分したそうだ。
なるほど、そういうことだったんだ。
体が動くうちにギターなどショップに持っていって処分しておいたようで羨ましい。
いくら高いギターだといっても高く売るより誰かに弾いてもらったほうがはるかにいい。
なにしろ気づくのが遅すぎたなあ。

健康な彼は引越しというチャンスを捉えたようだ。
私も引っ越しているが頭の片隅にもそんなこと思わなかったのがゴミ屋敷の原因だろう。
確かに、見る人がみれば価値があるものもあるがその人を探すのは困難な状況だ。
ちまちまとヤフーオークションで売るしかないのか。
人間、健康をそこなうと色々と考える。
せめて迷惑をかけない程度にモノを減らそう。