いいデザインです。
通常切手は文様や皇族肖像などが基本でしたが大正時代にこの富士鹿が発行。
種類は3種類で4銭、8銭、20銭だけ。
国際郵便用だったのかもしれません。
特に指定はなく普通切手として売られて国内でも組み合わせで通用していましたけどね。
航空切手が売りに出される前からあった切手です。
1922年は関東大震災の前の年、発売。(最上部3枚)
これは旧版と呼んでいるようです。
毛紙といわれる着色繊維を混ぜ込んだ洋紙で安定したレイアウトです。
上部に皇族御紋、下部に富士、向かって右に鹿が描かれています。
図柄は全て同様で違いが判りませんが、5世代あるようです。
2段目は旧版改色と言われる色換え版まで。
1929年発行で次の改訂まで数ヶ月だけで少数故高額です。
8銭が抜けていますがほとんど存在しないようです。
3段目は1930年、新版で発行し色は2段目と同じなので新版改色と言われています。
新版、旧版の違いは全くわかりません。
カタログによるとサイズが縦横0.5mm小さいと書かれています。
たしかに小さく見えたりしますがどうでしょうか。
透かしも同じ縦波線ですからねえ。
4段目は1937年発行、昭和になって8銭がなくなり富士鹿は4銭、20銭の2種。
8銭を廃止ということではなく多分在庫があったと推測しています。
20銭の色は旧版に戻りますがこれも少ないようです。
昭和毛紙といわれ短命でした。
5段目、同じ1937年に昭和白紙が出ています。
また、4銭、8銭、20銭の3種。
1937年で富士鹿は役割を終えます。
ただ富士山は20銭でデザインを変えて残りました。
富士鹿は大量に残存と思いますが分類の不明確さや少数発行種があり値段の開きが大きい切手でしょう。
未使用も所有していますがいずれも価値の高いものは入手していません。
無駄使いかもしれないなあと思っているから。
私の切手は富士山を描いた庶民的な価格が魅力で収集しています。
高額、希少はコレクターというカテゴリーの方々にお任せする部分でしょう。
それでも欲しいとついつい入手してしまうのが私の悪い癖。
高額なものを手に入れるなら浮世絵の方がいいなあ。
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