成長するのは選手個人だけでなくチーム力が著しい。
長年、ラグビーを見ていて選手個人はそう簡単には成長しない。
日々の努力が必要だからコツコツと鍛えることしかできない。
しかし、チーム力は短期間で成長する。
これは大学選手権で感じた。
戦うたびにどんどんチームが強くなっていく。
どんどん繰り出すプレーが洗練されまさに磨き上げられていく様子が楽しい。
一試合前とは別物のチームになることができるスポーツはそうそうない。
ラグビーはよく個人技という言葉が出る。
他のスポーツは個人技が全てとは言わないがそれが強いということ。
だから、選手を引き抜きあっという間に強くなる。
選手は駒なのだ。
「歩」並べるより「金銀」「飛車角」がチーム力を決定する。
ラグビーは同じように見えているが違う。
何故だろう。
それは多分個人技とはチームの歯車になることだ。
大きな歯車を回すために小さな歯車が緻密に絡み合い力を結集する。
どれを欠いてもチーム力を失う。
ちょっと例えが悪いというか判りにくい。
野球にはホームランがあるから一発逆転なんてことも実現する。
サッカーはあまりにも得点が難しいのでラッキーゴールがあるとそれで終わる。
ラグビーに近いのはバレーボールなど役割分担が決まっているスポーツかもしれない。
但し、それらのスポーツには襲われる危険がないテリトリーの中で行うもの。
バスケットボールはあまりにも少人数なので個人技が際立つ。
しかし、得点が難しくないので結果としてラグビーに近い。
これも同様に危険がなくはないが少ないスポーツだと思う。
格闘技は個人戦が主体なので危険だけで勇気を必要とするスポーツ。
ルールは厳格だが一対一で争うフィジカルだけの世界。
これもラグビーの要素の一部でしかない。
つまりそれらスポーツのあらゆる局面を統合し合理的に戦うスポーツがラグビー。
だから個人技はそう見えてチーム力なのだ。
負けるチームの個人技は強いチームの油断が大きい。
いわゆる個人技はほぼ理由があるから個人技とは言わないと思う。
確かに個人の能力は必要だが結果はチームが作り出すもの。
何を言っているか自分でもわからないが、チーム力は一番重要ということ。
そのチーム力は戦いによってのみ強くなる。
練習は戦いの準備であって個人技を磨くもの。
だから、試合は成長するために最も重要な要素になる。
チーム力が試合ごとについて成長するからミラクルが起こる。
それは勿論、練習を積み重ねた結果だが敵も練習を積み重ねている。
ミラクルはそれを超えるチーム力の成長だろう。
ジャパンが今回、ワンチームと称して結束している。
その結束力は指導者と試合で戦う相手により強く生まれ変わるというか成長する。
アイルランド、スコットランドと格上とされたチームに勝ったジャパン。
これは成長し続けることを意味する。
準々決勝に進み相手は南アフリカで強豪だ。
つい1ヶ月前にボロ負けしたチームにチーム力で挑む。
この1ヶ月で格上を倒したことでどのくらい成長したかが試される。
もう、このレベルは勝ち負けはちょっとした精神力の差だろう。
技術は変わらないだろうし非力と言われる体格差もそれを埋める技術もある。
さあ、強い精神力つまり規律、信頼などが崩れなければ勝てる。
そのためには一人でも多いサポーターの声が必要かもしれない。
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